萬古焼の土鍋について

萬古焼きの特徴、進化し続ける技術と多彩な商品開発

日本の食卓に登場する土鍋の多くが「萬古焼」

「四日市萬古の土鍋」は、萬古焼を代表する焼き物で、土鍋の国内シェアNO1と言われています。
国内の生産高は、80~90%近くを占めているほどで、飲食店や家庭で使われている国産品土鍋のほとんどが、萬古焼と言っても過言ではないでしょう。

萬古の土鍋は、他にない耐熱性に優れた陶土が特徴

その「萬古の土鍋」最大の特徴は、 萬古の土鍋に使用される「陶土」による「優れた耐熱性」にあり、別名「割れない土鍋」としても知られています。

強さの秘密は、リチウム鉱石という石から回収される「ペタライト」にあります。 このペタライトは熱を加えた時の膨張率が極めて小さいのが特徴で、 これを陶土に40~50%混ぜ合わせることで、 温度変化や直火でもひび割れしない「強い土鍋」が可能となり、 直火の空焚きにも耐えうる耐熱性・耐久性の高い「萬古の土鍋」が生み出されたのです。この技法は、四日市萬古焼の「特許」となっており、 萬古の土鍋は、他にはない「土鍋」となっています。

300年以上の歴史を誇る萬古焼

はじめて土鍋が作られるようになったのは、江戸時代中期頃と言われます。当時は、もちろん空焚きもできず、鍋底が濡れたままに火に掛けられない等、沢山の使いにくさがあった土鍋。しかし、300年以上の長い歴史の中で、品質を向上させるべく研究が重ねられ、通常、直火にかけることが難しいとされる陶器は、「直火・レンジ・オーブンにも使うことができる萬古の土鍋」が開発され、現在に至ります。

デザインも機能性も進化し続ける萬古に注目

優れた陶土の開発により、時代と共にサイズや形状も多様化し、土鍋に限らず、陶板・タジン鍋・ごはん釜・炭コンロ・燻製土鍋、、 、その他、アイデアに溢れた耐熱調理器まで多彩な商品が開発されています。また、最近では高度な技術を使った電磁調理器具用のIH土鍋の開発も目覚ましく、注目されています。

土鍋調理は優しくて美味しい

陶器は、熱が加わることで遠赤外線が発生し、食べ物を効率的に温めてくれます。 また、陶器は、ゆっくり熱を伝えることで、素材の旨味や栄養素を壊すことなく 美味しく調理が可能。また、土鍋で炊いたごはんは絶品ですが、最近のごはん鍋は、水加減も火加減も気を遣わないで手軽に炊ける工夫がなされています。こうして、伝統技術を現代のライフスタイルのシーンに合わせて多彩な商品が開発されており、改めて、注目していただきたいたいと考えています。